「テマヒマ展〈東北の食と住〉」を見てきました。 -

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「テマヒマ展〈東北の食と住〉」を見てきました。

temahima

21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「テマヒマ展〈東北の食と住〉」を見てきました。

佐藤 卓さんと深澤直人さんの視点から、東北に受け継がれる「手間」と「ひま(時間)」をかけた丁寧なものづくりに焦点を当て、たくさんの行程を重ね、繰り返し続けられる手作業によって生み出された人間味あふれる多くのものが展示されていました。

中庭の吹き抜けには高く積み上げられた青森のりんご箱があり、通り過ぎた直ぐそこの部屋で作業工程の映像を見る事ができました。
長く厳しい冬を越す中での工夫と、繰り返し根気よく行われる手仕事の紹介には、ナレーションがなく、その分、職人の、はにかんだ笑顔と手際良くつくり出すものづくりの息づかいまでも伝わって来て、新鮮な魅力に引き込まれてしまいます。

メインの部屋では東北6県の品々が、アクリルケースの上から照明が当てられて展示され、その影がとてもきれいで印象的でした。
また、佐藤卓さんデザインの東北の品々をイメージした、たくさんのバナーも天井から下げられ展示してありました。
壁面には上手くトリミングされた構成写真が展示され、最後の部屋はそれぞれの職人さんの特徴ある手のアップのモノクロ写真が展示され、見事な演出でした。

佐藤さんの「便利と言う手強いウイルスが人間をダメにしている」のコメントに深く感銘を受けました。
便利は身体を動かさないこと、このことは身体だけでなく頭脳も退化させます。職人の手際よい素早い動きは、地道な訓練から生まれることをこれからの人に分かってほしいです。

MACデザインアカデミーで若いデザイナーを育てていますが、制作作業中に「どうしてこんな面倒なことを」とか「もっと簡単にできる方法」とかの言葉をよく耳にします。コンピュータができる前のデザイナーの地道な訓練や努力の10分の1もやっていないのに、本当に情けなくなります。

もちろん、「面倒な」とか「簡単に」など馬鹿なことを言わないで熱心に勉強している人はしっかり技術も考え方も習得しますが、MACデザインアカデミーは「1年でデザイナーを育てる」のキャッチフレーズでいままでやって来ました。
本物をつくるには何十年とかかりますが、正直、1年でデザイナーを育てるのは難しいのだろうかとグラついています。

「便利と言う手強いウイルス」が蔓延する前になんとかしなくてはと焦ります。
8月26日までやっていますので、「面倒な」とか「簡単に」などと考えている人には「手を抜かない職人の精神」をぜひ、学んでほしいです。
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