「UとT」のフォントについて -

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「UとT」のフォントについて

「UとTのフォントについて」hiroさんから大変わかりやすいコメントをいただきましたのでご紹介させていただきます。

今回の記事に出て来た「UとT」を使った有名ブランドのロゴについて、どこで見たか忘れてしまったのですが興味深いお話があるのでコメントさせていただきます。

この有名ブランドは「UとT」だけでなく書体として全てのアルファベットを用意して広告などで展開していますが、今回のお話に出ている視覚調整を、全てのアルファベットにおいて「あえて行っていない」そうです。
(でも貼ってある画像を見るとほんのわずかに出ていますね…)

このフォントのコンセプトは「美意識のある超合理性」。そこで、通常であれば必ずするはずの視覚調整をあえてせずに、全て数値上ピッタリと収まるように設計されているとのことです。
なので、E、B、Sなど、普通であれば下半分を少し大きくすべきものもしていませんし、C、O(もちろんUも)などの上下の曲線部分も全て丁度キャップハイトに収まっています。

この話を聞いたとき、私は「ずるい!」と思いました(笑)。だって、一般的には細かく視覚調整をすべきところを、全て機械的な直線とカーブで構成してしまっているのですから…。しかし、「美意識のある超合理性」というコンセプトを表現しているという意味では、「やられた!」という感じです。

とはいえ、このコンセプトのことを知っていれば「なるほど」と思えるのですが、何も知らず普通に見た時にどうしてもSやBが頭でっかちに見えるので、実は私はこのフォントをあまり好きになれません…。「本来あるべきルール」と「そのルールを凌駕するコンセプト」、どちらを取るかは時と場合によりますが、両方の視点を持ちながら柔軟にデザインをしていきたいと思いました。

<参考>ユニクロフォントを解析したブログ記事です。

http://hydekick.jp/2011/09/uniqlo_font2/

hiroさんのコメントに私の心の奥を表現していただいた感じです。
私もhiroさんと同意見で大変分かりやすく解説いただきましてありがとうございました。ご紹介の「美意識のある超合理性」と設計図はNetで見たことはあります。

uniq2

この設計図は、私には無理があると感じ、日頃生徒に話していることと真逆ですので同意はできません。
しかし、佐藤可士和さんが創った「UT」のロゴはこの設計図の「UT」より少し太くバランスが違います。

私は,佐藤可士和さんの数多くのすぐれた仕事にいつも感動をし、学ぶ事ばかりで大変尊敬していますが、可士和さんのつくったロゴにのみ違和感を持つこともありました。
しかし、私などが気づかないもっともっと高い次元で創られているのだと考えています。

可士和さんファンの生徒も多くいるので,生徒には私なりの解釈でできるだけ奥深く考え、語ることでタイポグラフィに興味を持ってもらえると信じて説明しています。

今回の「UとT」でも、通常のFONTでは「T」の下より「U」の下が多めに出ていますが、「UT」だけの組み合わせの場合は「U」の下は丸く、「T」は左右とも大きく空いているので、下が直線の「T」よりも丸い「U」の方を同じ下ラインより、ほんの少しだけ出すのだと解釈しました。
通常のFONTの考え以上に、もっと奥深く考えられたのはさすがだと説明しました。

生徒には「グラフィックデザインに限らず、デザインは美意識と合理性の追求だ」といつも話していますがこれは形態のことです。制作上は合理性を追求すると美しさを犠牲にし、美しさを追求すると制作時間が長くなり合理的ではありません。

普段から生徒には時間がかかり過ぎてもいけないので、素早くできるように眼の訓練をし、最良の美意識を持って制作する様に伝えています。
でも、制作上での「美意識のある合理性」は大変難しく思います。

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