ブランディングについて -

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ブランディングについて

nakai

MACデザインアカデミーのグラフィックデザイン通信コースの生徒からブランディングに関する質問がありました。
「ブランディング」の意味を考える時、私には電通のクリエイティブ局長であった中井幸一編著の「コーポレート・イメージ」が思い出されます。

昭和48年発行の「コーポレート・イメージ」は当時38,000円でした。
当時の大卒初任給が80,000~85,000円位でしたから現在だと13万位でしょうか。
いまの私にはとても買えない非常に高価な本でした。
その中で紹介されている、「J.Gordon Lippincott氏」の言葉を紹介します。

「コーポレート・イメージ」を「ブランディング」に置き換えて読んでみてください。

1.コーポレート・イメージは、あなたが持っている何かではない。
  人々があなたに関していだいている何かである。

2.それはあなたが行う何かではない。
  あなたの行動によって起こされる他の人の反応なのだ。

3.それは何ヶ月も何年も、固定し静止して存在するものではない。
  ダイナミックな、いつも発展し変化していく印象である。

4.コーポレート・イメージの発展には人間の感覚のすべてが含まれているので、
  結果的な印象は推論され分析されて到達されたものではなく感情的なものである。

5.コーポレート・イメージは、あなたが完全に制御できるものではない。
  だが部分的には制御できるものである。

ここ十数年の間に、ブランディングの概念が大きく変化しています。
以前は「ブランドもの」と言われる高級服や高級バッグ、宝飾品などを指すことが多く、私が不勉強だったのかも知れませんが「ブランディング」の言葉もそれほど記憶にありません。

ロゴのデザインや広告戦略など「表面的なイメージづくり」が多く、また商品ブランディングが中心で、企業ブランディングという考え方はあまり一般的ではなかった様に思います。
一言で言うと「ブランディングとは短期的なイメージではなく、長期に渡り蓄積される企業資産の創造」だと思います。
また、イメージのみを操作するのではなく、小売店も含め、電話応対から始まり、商品やサービス、店舗や接客といったリアルな体験によってブランドを構築していくことがブランディングだと思います。

ブランディングの中にロゴデザインが含まれますが「ブランディング=ロゴデザイン」ではありません。
ロゴはビジュアル表現として、多くのブランディング要素のごく一部でしかありません。
本当の意味でのブランディングとは、その他にも非常に多くの要素が含まれます。
見た目だけではなく、ユーザーに与える全ての体験を正しく演出し、総合的に価値を作り上げるのがブランディングだと思います。

商品及びサービス力を独り勝ちレベルにまでに高めた例として、
パソコンはMac、携帯はiPhone、音楽はiPodなどApple製品しか買わないという消費者もいます。
新しい商品が発売されると、以前の商品が壊れてもいないのに新製品を購入したくなります。
そのような人々の多くが、Apple製品の商品力と同時に、ブランドに対する絶大なる信頼を持ち 「Apple製品であれば大丈夫」といった思いが強く、競合他社との商品や価格の比較もしなくなります。

これが誰もが知っているブランディングの成功例でしょう。


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