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デッサンの勉強をする前の知識として

デザイナーになるのにデッサンは必要ないと言う方がたまにいらっしゃいますがそうでしょうか。
デザインの仕事は発想力やセンスが大切と言いたいのかも知れませんが
確かに絵がそれほど上手ではないデザイナーもいます。
でもある程度は描けないとデザイナーになること自体が難しいです。
昔は絵を描くことが上手かったり、好きな人がデザイナーを目指しました。

いま、パソコンで何でもきれいにできる時代だからこそ、デッサン力は必要です。
上手くならなくてもよいが下記のことをしっかり理解できる様になるためにもデッサンの勉強は必要です。

デッサンの練習をする時に何も考えないで、
ただ枚数だけを多く描いても上手になりませんし下記のことの知識も身に付きません。
次のことはデッサンだけでなくIllustratorで図形を描く時にも意識をしてください。
デッサンのできないデザイナーが描いた図形で左の様に描かれたものを見かけることも少なくありません。
dessin1404-1
デッサン初心者が形取りでよく間違う例です。
円柱を描く場合、上面「 a」と下面「 b」の高さを同じにしないでください。(左図)
「b」が「a」より狭くなることは絶対にありません。

またよくやるのが底面の両端を尖った状態にするのもよく見かけます。(中央)

右図が正しい形取りです。
右図の様に上面より下面の高さを少し大きくした方が自然です。底面の両端も丸くなっています。
補助線を描くとその意識が分かりやすいですね。
dessin1404-2
「c」と「d」の高さが同じになることはありません。「d」の高さを「c」より大きくしてください。
右図の様に補助線を描くと簡単に正確に形取りができます。
これらのことは透視図法の勉強をすれば自然に理解できますが、
最近これらの基本的なことを飛ばしてデザイナーを育てることに疑問を感じています。

25年ほど前だったでしょうか、ある大手電器会社の仕事で精密イラストの依頼を受けた時に
そのクリエイティブディレクターから
「畠さん、最近のイラストレーターはコップを描くのに楕円定規を使って描くんだよ」と
嘆いていらっしゃいました。そのお陰で私が受注できたのですが。

上の様な知識を理解しないプロのイラストレーターも昔から存在していたのも事実です。
またそのクリエイティブディレクターはそれらを見抜く眼を持っていらっしゃったと言うのも事実です。
デザイナーもクリエイティブディレクターも見抜く眼は養いたいものです。

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