「三角定規」「カッター」「ピンセット」 -

デザイン雑学 ホーム » アート・デザイン » 「三角定規」「カッター」「ピンセット」

「三角定規」「カッター」「ピンセット」

今は昔、と言っても、DTPが本格的に普及して15~16年くらいになります。
それ以前の、アナログ時代の文字組みはデザイナーは指定だけで、あとは写植屋さんにお任せといったワークフローでしたが、どうしても上がってきたものには満足できず、本文はともかく、キャッチやタイトル類は当然手詰めをするという流れでした。
私も20年前は同じでした。版下は「外注」をする事もできましたが、「デザインの精度」を上げるためには、「版下の精度」を上げなくては意味がありませんので、版下も社内でやっていました。
「三角定規」と「カッター」と「ピンセット」を持って、写植の文字を一文字ずつ切り貼りし、手動でツメ処理を行なっていました。

いまもアプリケーションの自動でのツメには満足できず、手動のツメ処理を行なわなければなりませんが、この作業が面倒と言う人もいますが困ったものです。
アナログ時代と比較すると随分楽になったと思います。
文字ツメを見ればその人のデザイン能力が分かるとまで言われますので、面倒と言わずにしっかりやってください。

下記サンプルの、右側のブロックは何も操作のないベタ組みです。
左側のブロックは単につめるだけではなく、単語と単語間は微妙に少し空けてあります。
また、大文字の頭の文字が「人」や「幸」など縦棒が1本の文字の場合、文字の上部左右に空間が多く空いているため、左隣の小さな文字と上揃えにしても揃って見えません。大きな2行の文字は少し上にあげる事によって揃って見えます。

ariga1
ariga2

音楽無知で音痴の私が言うのも変ですが、昔の童謡などは歌詞がはっきり聞き取れた様に思います。
最近の歌謡曲など、言葉が聞き取れず、字幕がないと何を歌っているのか分からない歌が多い様に思いませんか?
特に曲に対して、字余りの歌詞はもっと分かりません。と言っても、何故かサザンの桑田さんは好きですが・・・
昔の童謡などは、今より歌詞と曲の組み合わせが上手で日本語を大切にしていた様な気がします。

グラフィックデザイナーとして文字を組む時に、文字を意味も無く詰めれば良い訳ではありません。
ただ並べるだけでなく言葉の意味を考えながら、詰めたり空けたりしたいものです。

下記サンプルの、「戦国武将の名言」の左側のブロックはベタ組みで行送りは均等に空けてあります。
右側のブロックは文字ツメは自動でつめて単語間は少し空いています。また行送りはそれぞれの名言の行と武将の名前の行を狭く、次のブロックとの空きを多くし、名前はインデントにより名言の文字と左揃えにしてあります。

ariga3

この様に言葉の意味を考えながら、空けるべき所は空け、詰めるべき所は詰め、日本語の言葉を大切に考えながら文字組みをやってください。
サンプルは自動でつめていますが、文字の形や空間を考慮しながら美しい文字組みを目指して,完成度を高くしたい場合は「手」と「目」でツメ処理を行ってください。
関連記事
スポンサーサイト
コメント
非公開コメント

トラックバック

http://ggdesign.blog48.fc2.com/tb.php/65-72702d60