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水なしオフセット -

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水なしオフセット

最近、水を使わない「水なしオフセット」が注目を浴びています。
これは「ドライオフセット」とは違います。
「ドライオフセット」と「水なしオフセット」が混同される場合がありますが、「ドライ・オフセット」も湿し水(しめしみず)を使わないオフセット印刷ですが、刷版はわずかに出ている「凸版」を使います。「ドライ・オフセット」は「凸版のオフセット印刷」です。凸版からブランケットにインキを転移し、ブランケットから紙に転移するオフセット方式で「水なしオフセット」とは違います。

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「水なしオフセット」は「乾式平版」のことを言います。
「水なしオフセット」のメリットは、湿し水を使わずに印刷できることです。シリコンなどのインキ反発性物質を刷版上の非画線部に形成し、画線部だけにインキが付着する仕組みです。そのインキをブランケットに転写し、ブランケットから紙に転写するオフセット方式です。
湿し水を使わないので、水を使う従来のオフセット印刷の様に、インキが水で乳化してにじむこともなく、すっきりとした網点が再現できるなどのメリットもあります。

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通常の「オフセット印刷」は湿し水を使うため、水とインキのコントロールが難しいなど技術的に管理しづらく、熟練オペレータの技術を必要としました。
また、湿し水は単なる水ではなく、印刷を向上させるために有害な物質も多く含まれ、その廃液は産業廃棄物として処理されます。
各印刷機メーカーは、「自動版替装置」や「インキプリセット・システム」、「キーレス・オフセット」、「自動湿し水コントロール装置」など自動化に取り組んで来ました。印刷技術者にとって「水なしオフセット」は長年の夢でもありました。
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環境にも優しい「水なし印刷」を実施している印刷会社には「水なし印刷認証マーク(バタフライマーク)」を付ける様になりました。
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