絵が下手だとデザイナーになれないウソ。 -

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絵が下手だとデザイナーになれないウソ。

デザイナーになるために美大を受験する場合、必ずデッサンの試験があります。それも下手では合格するはずがありません。
デザインの仕事では発想力とコミュニケーション能力が必要なため、それほど画力は問題視しないと言う意見もあります。

デザイナーに発想力が必要だと言っても、受験ではそれを計りきるには難しいので、その基本となるデッサンが下手ならばダメ、上手ならOKと言う物差しで計っているだけです。
昔はそれでも良かったのですが、パソコンでグラフィックデザインを行う様になった今日、その様な尺度で判断して良いのでしょうか?

もちろんデッサンはデザインの大切な基本ですから、下手すぎるのは困りますが、上手でなくても大丈夫です。入学時に下手でも入学してから勉強すればどんどん伸びる人もいます。上手な人も入学してから怠けていると伸びません。

絵を描くことと、デザインをすることは違う能力です。
絵がそれほど上手ではないデザイナーはたくさんいます。


MACデザインアカデミーのビジュアルデザイン科の1年コースは半年間、毎日3時間デッサンの授業があります。
デッサンがデザインには必要だと確信しているからこんなに長い時間やっているのです。

デッサンと聞くと、「絵を描く」というイメージを誰もがお持ちです。
そして「絵が上手になる」とのイメージもあります。下手よりは上手な方が良いに決まっていますが、しかし、決して上手にならないとデザイナーにはなれないと考える必要はありません。大切なのは「観察力」と「表現力」です。

デザイナーになるための、デッサンは「絵が上手になる」と言うより、むしろ物を見る能力を高めるためです。
物を見る「観察力」が身についたら、今度は自分の考えるイメージを形に表現する「表現力」を身につける過程に入ります。

デッサン力を身につけると、画面の中でのバランスをとる力、作りたいイメージを具体的に形にしていくスキルがアップし、グラフィックデザインに限らずあらゆるデザインの潜在能力が高まります。

Illustratorなどのソフトを使用し、写真をトレースしてイラストを作る場合も、デッサン力のある人と無い人では出来映えが大きく変わります。
基本となる 物の見方などを丁寧に教え、効果ある表現力を段階を踏んで教えます。

デッサンの大切さを上げると切りがありませんが、具体的な一例を下記にご説明します。デッサン力のある人と無い人が図形をトレースした場合のサンプルです。

●左図は、上面外側の楕円と内側の楕円の上下の厚さが均等です。正しくは手前より遠くが狭くなります。
 また、上下の楕円の高さは、下の方が大きくなります。

●中央図も上面外側の楕円と内側の楕円の上下の厚さが均等です。正しくは手前より遠くが狭くなります。
 また、上下の楕円の高さは、下の方が大きくなります。
 他に底の楕円と縦ラインの交差する箇所は尖った切り方ではなく丸くなります。

●右図が正しい図形です。
 分かり易くするために上下の楕円の高さは、下の方を少し多めに大きくしてありますが、
 モデルとの距離や眼の高さにより、その比率は変化します。
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●角丸のテーブルのローナー部分の丸みの描き方です。
 左図は正円になっていますが、右図は傾斜して上下につぶした円で描いてあり、正しい表現です。
 円をどれだけつぶすかはモデルとの距離や眼の高さにより、その比率は変化します。
 その比率の求め方は透視図法でも勉強します。
kadomaru
細かいポイントをしっかり押さえ、仕上げ方一つでプロとしての技術が身につきます。
物をしっかり見て、「観察力」を高め、図形の正しい「表現力」を身につけることにも役立ちます。
この様なことが理解できる様になればデッサンも自然に上手になります。
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